燃料電池002中国電力など,家庭用燃料電池コージェネレーションシステムを開発更新日:02月13日 中国電力は,神鋼環境ソリューションと共同で,固体高分子形燃料電池(PEFC)と水電解水素発生装置(HHOG)を組み合せたハイブリッド式燃料電池コージェネレーションシステムを開発した。安価な夜間の電気を利用して水を電気分解し,水素を作る。それを電力需要がピークになる昼間に燃料電池に供給して発電し,温水を供給する。深夜電力を利用することで,電力負荷を平準化できるとともに,燃料電池から熱を回収し,給湯や暖房器具に利用することで総合エネルギ効率を向上できる。また改質器が不要であり,それに伴うコストなどの問題がない。ガスの需要開拓を図るガス会社が都市ガスからの改質に力を入れるのとは逆の,電力会社らしいアプローチといえる。 電解装置の効率を従来より約20%上げて90%とした。燃料電池は電気出力1kW,発電効率34%,排熱回収温度60℃という一般的なもの。実証試験は,中国電力グループ企業であるエネルギア・ソリューション・アンド・サービス(ESS)のエネルギー利用技術開発センターで実施し,システムの総合効率を評価し,データを取得する。平成16年度には実用化に向けた運用試験をする。(浜田基彦) |